眠たくなったら

日々の思ったことや酷い記憶の置き場所です

なにもできない毎日に

無限に眠れる。眠れるというより現実逃避をしている。朝が来ても起きれない。起きれないまま悪戯に時間だけが過ぎていく。目が覚めてTwitterInstagramを確認したらまた寝る。そんな生活。

起きてる時間はずっとなにかを食べている。お腹いっぱいの感覚がなくて一日三食の概念はどこかへ消えた。料理という料理をしているわけではなくてただ食べている。

この生活知ってるなと思った。受験生の頃なにもかもがストレスに感じていた時期と似ている。なるほど。私のストレスは限界突破したわけね。原因はもうわかってる。卒論、君のことだよ。

いやいや卒論って大したことないでしょ、適当にやればいいじゃん?、出せば終わるよ。うんうん、いろんな意見があるよね、わかるよ。でも私の所属しているゼミは他より厳しくて高いクオリティと納得のいる説明ができる自主性が求められていて私も応えたいと思っているのよ。

私のプライドの高さも負のスパイラルに拍車をかけてる。どうせやるなら適当は嫌だ、高いクオリティにしたい、いい卒論を出して終わりたい。言ってしまえば学部生の一卒論なんて学術に斬り込むわけでもなければ何かを変えるわけでもなく卒業の必須条件なだけなんだけど。それでも確定のC判定で教授に嫌な顔されるより頑張ってB判定もらえる可能性がある卒論の方がまだ良いんじゃないかと思う。(現在がんばってないけど)

がんばれないのは不透明だからだ。自分で軸を見つけてまとめてカテゴリー化して。頭が痛くなりそう。明確な答えなんてないものをずっと考え続けている。膨大な数の積み木を使って一つの作品を作ってと言われている気分で過ごしている。部屋中に積み木が転がっていてゴールが見えない状況。抽象的な説明と自分で考えろという私の苦手なコンボ。とっても苦手。それはもう注射や雷に匹敵するぐらい。そう、今すぐ逃げ出したいぐらいには。

教授に送った図も「なにを言って欲しいの?」という一言で打ち砕かれた。心が砂漠になったね。もし読んでくれてる人がいるならお願いしたいんだけど、悲観的になって欲しいわけじゃない。ただ感じた事や考えたこと、現在の生活、事実、どこへぶつけたらいいか分からないどうしようもない感情を私が記録しておきたいだけなので。

向き合いたくない卒論も一つだけ良いところがある。期限があるところ。あと2ヶ月でどうなっても終わるんだから。だからこそ本当はとってもがんばって少しでも良いものにすることに全力をかけるべきだとも思う。したいとも思う。でも私の心はついていけないから無理矢理がんばっても身体に影響が出たりすることも知っている。現に出ているのだから。

 

遊び放題やりたい放題やってきた大学生活の集大成・大きな区切り。

大学生がもう終わろうとしてる今がんばらなきゃいけないイニシエーションは少ない。

逃げずに取り組もうと思う。

 

 

この1200字も卒論に反映されないかな笑

ピーターパン症候群

 

 深夜3時。バイトが終わった。賄いをその場で食べる気力はもう残っていない。今日は持ち帰りにしてもらった。体調は良くない。多分熱があるんだろう。産まれた時からこの身体なのだから、月に一回は熱を出す体質にももう慣れっこだ。挨拶をしてバイト先を出る。降りていく階段の途中でぼんやりと今後について考えていた。

 

 大学一年生の時に始まった誕生日会は今回で最後だ。最初の誕生日の人から一周した。早かったなと思う。そして様々なことが変わってしまったのだとも思う。いい意味でも。悪い意味でも。二度目はない誕生日会。終わりが存在するということはなんとなく寂しくさせる。

 

 大学で考え方が変わった。

 様々なひとに会った。

みんな 何かを抱えていた。何かに悩んでいた。それぞれ思っていることがあった。

昔は浮気なんてするなんて意味がわからなかった。今は理由を聞かず直ぐさま弾弓することができない。

簡単な話ではなかった。

口を出す話ではないのかもしれない。

 後悔していたり、開き直っていたり、これで良かったのだと正当性を感じていたり、幸せを見つけたり、欲望のままに生きたり。

多様性という言葉は適切ではないと思うけれど、自分が考えていたよりずっと複雑でどうしようもないものがそこら中に転がっている。

 正しさなんて幻想だ。それぞれが正義を持っている。

 

 階段を降りて自転車に乗ろうと近づいた時、友達が縁石に座っているのに気づいた。

 

彼は泣いていた。

火をつけたばかりであろう煙草の火が心許なくともっている。彼が煙草を吸い終わるまでと思いながら隣に腰を下ろした。

 

「本当は今日来ないつもりだったんだ。でも本人から連絡きて、凄く嬉しかったんだよ」

 

 今日は彼が前に付き合っていた女の子の誕生日会だった。別れた原因は彼の浮気。彼の自業自得だ。どれだけ彼女を傷つけたか今は彼も理解しているのだろう。

 

「もうここには来ない。大学も休学…てか辞めるつもり。他の大学から声がかかっててそっちで研究しようと思って。ずっとこんなクズみたいな生活でいいのか悩んでてやっぱり俺はやりたい事をやる。」

 

 彼は有名大学の名前を挙げる。

 私だって考えていなかったわけではない。毎日のように飲み歩き朝方まで遊ぶ生活は、楽しさと引き換えに時間を奪い、やりたい事がやれなくなる。ぬるま湯は心地良く私たちをずぶずぶと沈めていく。抜け出すのはとても困難だ。

 明確なビジョンがある彼にとってはより悩みの種だったろう。

 

「これで会うの最後だと思う。寂しいな」

 「そっか、うん、がんばれ…そろそろ行くね」

「うん、がんばる。またね」

「またねだと会う事になるよ」

「つい、癖で。じゃあバイバイ」

「うん、バイバイ」

 

くるりのRemember meを聴きながら帰る。

 置いていかないで欲しいなと思う。大人になんてなりたくない。みんな自立していってしまって、いつかバラバラになってしまうのだと考える。まだモラトリアムでいたい。ずっとバカなことをやっていたい。

 

 鼻の奥がツンとした。寒くなった季節のせいにする。 

 私も別れを言わなければいけない時がくる。今までそうであったように。次に繋がらないバイバイという言葉はできれば使いたくない。

別れはいつだってさみしい。

 

  いつも思うのだ。

 これからの事なんて考えたくない。できれば、何もせずに順風満帆な人生を歩みたい。一日8時間は寝ていたい。毎食美味しいものが食べたい。仕事は適当がいい。好きな人たちと毎日遊び歩きたい。水族館に住みたい。貯金残高の桁が1つ増えて欲しい。恋人とずっといたい。若いうちに死にたい。

 

なんて。

全て幻想だよ。バイバイ。

 

 

あの時間の話

「大学生ってこんなんでいいのかな」

 

 麻雀牌をかき混ぜながら正面に座っていた友達が言った。時間は朝の4時を回ったが、まだ外は暗い。

 

「いいんじゃない?大学生なんてこんなもんでしょ」

 

左手に座っている友達が答える。

 

深夜にバイト終わりに集まった4人は10月だというのに炬燵を出して牌を詰む。自分以外の三人が吸う煙草の煙が部屋に漂っている。

 

 大学生になって何を成し遂げたか?なんて聞かれたら私は何も答えることができない。そもそも何かを成し遂げられるような大学生なんてほんの一握りだろう。大学の授業はつまらないものが大半で、やる気なんて起きたもんじゃない。

 

 大きく盛り上がるわけでもない会話が終始繰り広げされながら、微睡みの様な空間にいる。バイト後で疲れている筈なのに不思議と眠さはない。髪をバッサリ切った友達がメンソールの煙草を噛む音が聞こえた。

 

 誰も今日大学に行くつもりがない。いや、ない訳ではないだろう。多分休んでもいいと思っている。

 7割方働いてない頭の残りの2割は手を作るのに必死だ。残りの1割で明日は厳しい教授の授業だから、行かなければ行けないとは考えている。でもなんとなくわかる。きっと私は起きれない。起きるつもりもないのだろう。

 

 朝6時を回り、全くつまらないギャグで大爆笑してしまう。南場の私の親が流れた。

「腹減ってきたな」

左手の友達が呟く。

「マック行きたくない?」

こんな提案もしてしまう。

「行きたい!」

左手と右手に座る友達の声がかぶる。

 

 ニコニコしながら部屋を出て車に向かう。流行曲を流しながら車は進む。外ではバスを待つサラリーマンや学校へ通う中学生の姿が見える。

 目立って美味しい訳でもないハンバーガーを食べながら私たちは笑っている。贅沢だなと思う。こんな無鉄砲に時間を使えるのは今だけだ。大学生の今しかない特権だ。

 

この時間の私たちは無敵だ。

 

 

 シャワーで染み付いた油と煙草の匂いを洗い流してベッドにもぐる。くたくたに疲れた私は髪も乾かしてない。今日はきっと大学に行かない。なんとなく可笑しい。ずる休みはいつだって楽しくて寛大でこちらを受け入れてくれる。授業の時間まで残り4時間。起きたら授業終わってたりして。心地よいベッドの中で私は目を閉じた。

 

大学生に朝はこない。